Q.子供を出産して得たことを教えてください。

「ママ友との付き合い」ですね。
長男を出産したのが私が23歳のときだったので、当時の私には初めてのことばかり。
周りの友人に同じような環境の人がほとんどいなかったので、先輩ママたちに沢山学びました。
すでに一人、また二人と子供がいるママ達との出逢いは本当に貴重だと思っています。
私が出産という経験をしなければ彼女たちに出会わなかったと思うと、この出逢いは本当に大切でした。

出産したときのエピソードはありますか?

長男の時は、総合病院での出産で入院時は大部屋でした。
その時、同室にいたママ達は40代半ばの人や4人目出産など、23歳の私にとっては
大ベテランのママ達ばかり。本当に沢山のことを教えてくれました。
たとえば当時の私はオムツ替えも手こずっていたのですが、オムツ替えから育児に至るまで色んなことを助けてくれました。
私の経験から、
”1人目の出産を控えていて、不安をもっていたり、自信がなかったりする場合は大部屋での入院”
をぜひお勧めします。
当時何もわからなかった自分がどれだけ他の先輩ママに助けてもらったか、今でもとても感謝しています。

二人目のお子さんのときはいかがでしたか?

二人目の長女のときは、勝手がわかっていたので個室にしました。
二人目の出産で求めていたのは、「ゆっくりする(過ごす)こと」だったので、個室を選択してよかったと思っています。
例えば寝たいときに寝る、おっぱいをあげたいときにあげるなど周りを気にせず自分のペースでリズムがつくれたのは本当によかったです。
なので、初めても二度目でも、出産する方には自分に合った「病院選び」をしっかりされることをお勧めします。

Q.子育てをしていて困ったな、と思ったことを教えてください。

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育児と仕事の両立をしたいと望んでいた私にとって、仕事を”続けられない環境”になったことです。
最初の出産時はデパート勤務をしていました。仕事に打ち込んでいた時期だったので辞めたくなかったのですが、育児と仕事の両立の理解を周囲に得られず”辞める選択肢”しかありませんでした。
それに保育園はどんなに遅く預けられても、18時から19時くらいまで。
主人がその時間に仕事を終わらせ退社できるわけでもなかったので、「出産=退職」を選ぶしか方法はありませんでした。

当時は仕事をする女性に厳しい環境だったのですね。

職場の人たちには預けるところを2か所にすればいいなどアドバイスをもらったのですが、自分には到底その方法で育児と仕事を続けていく自信はなく無理だなと思いました。
そもそも「育休」がない会社だったので、退職を決意しました。

産後、あまり相談する人がおらず家にこもってしまうときもしばしばありました。
不思議と同年代の友人たちをうらやましいと思わなかったのは、一人目の長男は歩くところまで見守って育てたいなと考えていたからだと思います。

Q.産後、からだの変化はありましたか?

からだより、「こころの変化」があったように思います。
妊娠中は周りの人たちに恵まれて、電車でも優しくしてもらったり、家族にも食事などで気を遣ってもらったりと妊婦にとても優しい環境でした。
ある意味で、ちやほやされていたように感じていた自分もいました。
それが、子供が生まれた途端に周囲の関心は子どもへうつっていく。当たり前なのですけれどね。

何かその時のエピソードはありますか?

長男が生まれ、全ての主役は彼。
ちょっと風邪をひくと、義母に「何しているの!」なんて厳しいお言葉を頂戴したことも。
主人が6人兄弟の長男で、しかも初孫だったので、その点余計に愛情があったのかもしれませんね。
子供に体調の変化など何かあると、すぐ母親である私のせいにされました。産後間もなく、”母は脇役”という意識付けをされた気がします。

そんな環境を打破するために、何かやってみたことなどありますか?

そうですね、赤ちゃんと二人だけでは寂しかったので、二人で始められるベビースイミングを始めてみました。確か6ヵ月くらいだったと思います。
長男と一緒に出かけられて、「自分も楽しめること」を探していました。

結果、長男も本当に楽しそうでしたし偶然にも子供の月齢が数カ月上の、自分の同い年のママと出会うことができとても仲良くなりました。
家も近かったので、「初めてのママ友」と呼べる友だちができ、沢山育児に関して教えてもらえたので、外に出て行ったことはよかったなと思っています。

ママ友の存在はやはり大きいですね。

一人でもいいので、”何かを一緒に共有できる人がいる”ということは大きいと思います。
例えば、ベビースイミング等は月に1万円くらいするけれども、お金をかけなくても、公園でも児童館でもいいので、家にこもらず外に出てみると、出逢いはそこら中に広がっています。
特に乳児期はぜひ、子供と外に出てみることをお勧めします。

Q.先ほどの話にも出てきましたが、電車等の移動のとき周囲の反応はかわりましたか?エピソードが有れば教えて下さい。

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私の場合は、ベビーカーの移動よりおんぶや抱っこでした。
バリアフリーが浸透してきた現在ですが、当時は一部で力を入れていただけ。
なにしろ、エレベーターで長く待っているのが嫌だったので常に身軽でいられる抱っこひもは本当に重宝しました。
電車では他の乗客の方に嫌な顔をされたこともありましたし、心ない口出しを受けたりもしました。そんな環境が嫌だったことも、ベビーカーより抱っこひもを選んでいた理由の一つかもしれません。
自宅にいて家事をするときはおんぶで、外では抱っこにできるタイプの抱っこひもを選んでいました。おんぶと抱っこ両方ができるタイプのものはお勧めです。

Q.夜泣きやイヤイヤ期はありましたか。

幸いにも、一人目も二人目も大丈夫でした。
授乳するとおっぱいでお腹がいっぱいになって寝る、というサイクルでした。それでいてちゃんと寝付きもよく、すぐに泣きやんでくれました。

イヤイヤ期なんて過ぎてしまえば、今となれば本当に可愛いものです。
これからもっと身体も心も成長していく、そんな思春期が本当に大変なんじゃないかなと思っています。

Q.パートナーとの育児の分担をしていますか?

唯一、夫が育児に関して参加できることって子供とのスキンシップだと思っていたので、あまりその時間を私がとってしまっては申し訳ないなと思っていました。
とてもきれい好きな夫ですので、お風呂にいれることやウンチをしてしまったときの処理など、「俺の出番だ!」といわんばかりに活躍してくれました。
本当に上手に育児に参加してくれたので、その度に私から子供へ「ウンチきれいになってよかったね」などといつも褒めていましたし、心から夫には感謝していました。

Q.育児のなかで悩みはありますか?またその場合、誰に相談しますか?

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一人目も二人目も保育園に預けていたので自分だけで育てるというより、保育園の先生を信頼して一緒に育ててもらっている感じがいつもしていました。
長男は1歳過ぎ、長女は4カ月の時に仕事復帰をしたので、保育園の先生方にはとてもお世話になりました。
悩みやモヤモヤした気持ちを一人で抱え込まずに、誰かに話したりするとスッキリしますよね。
保育園には、若い先生から自分の親の世代の先生までいらっしゃるので、いろんな価値観をもつ育児のプロに話せたことはよかったなと感じています。
親や姑だとやはり世代の価値観のギャップを感じてしまうので、ある程度距離を置いている信頼できる人に話すことは大事ですよね。

Q.家庭のなかで心がけている子育て術はありますか?

「一緒に楽しむこと!」これが一番大事だと思っています。
大変なことも「笑」に変えていく、そんな心がけを日頃からしていますね。
長女が生まれた時、可愛くて可愛くて、上の子がいたずらをしたりすると、あたってしまったことがあったんですね。
今思えばきっと甘えたかったんだろうなって。
これから二人目を授かる方には、ぜひ「一人目のお子さんにこそ、目を向けてあげてくださいね。」と伝えたいです。
下の子が生まれると、下の子に手がかかってしまうのは当たり前なので、せめて上の子には心を向けてあげ欲しいですね。

不安を抱えた、今後出産を迎える妊婦さんに向けてメッセージをください!

第一子の出産は未知のことだらけで不安も大きいと思います。ですが、どうか難しく考えすぎないで気楽に生活してください。育児書はあくまで目安として、型通りの子育てにならないように。
子供を産むことで世界が広がります。自分が大きくなり、子供と一緒に成長できます。ゆっくり寝られなかったり自由に外出できなかったり、ちょっぴり苦労もするけれど、それは一時のことですしその見返りに我が子から素晴らしいプレゼントをもらえるはずです。

インタビューを終えて

一つひとつの体験をゆっくり思い出しながら、言葉を丁寧に選んで話してくれた裕美さん。
20代という遊びたい盛りに結婚、妊娠、そして出産した当時を懐かしく振りかえりながら、時にご自身の子育てを反省した経験を踏まえて、これから出産を迎えるママや育児真っ最中のママ達へエールを送ってくれました。
今は辛くても、子供の成長と共に「毎日を一緒に楽しんで生きていこう!」と強く想わせてくれたるインタビューでした。